情報処理安全確保支援士(セキスペ)について

はじめに

isubでアプリエンジニアをしています、中野です。
この度、令和07年(2025年)秋季の情報処理安全確保支援士(セキスペ)試験に合格しました。
勉強の中で、アプリエンジニアにとっても有用と思いましたので、セキスペについて紹介いたします。

合格発表が12月25日だったので、プレート付きのクリスマスケーキでお祝いしてもらいました。RISSと略しています(Wikipedia)

情報処理安全確保支援士(セキスペ)試験とは何か?

情報処理安全確保支援士(通称:セキスペ)は、IPA(情報処理推進機構)が主催する国家資格で、サイバーセキュリティ分野において 「専門的な知識と実務能力を有すること」 を証明する資格です。
高度情報処理技術者試験と同等レベルの内容になっており、試験難易度もそれなりに高めです。

どのような技術を持つことを証明する資格か

セキスペでは、以下のような知識・考え方が問われます。

  • ネットワーク・インフラの基礎とセキュリティ
  • 認証・認可、暗号技術
  • Webアプリケーションの脆弱性
  • インシデント対応、ログ分析
  • 法令・ガイドライン(個人情報保護法、不正アクセス禁止法など)

「単なる知識」ではなく、「与えられた状況で、どう考えてどう対応するか」が問われる試験です。

この資格を取得すると何ができるようになるか

資格を取ったからといって、いきなりセキュリティエンジニアになるわけではありません。
ただし、少なくとも以下は確実に変わります。

  • セキュリティの話題について「単語を知っている」レベルの状態から、説明できる、議論できるレベルになる
  • 設計書や構成図を見たときに、危ないポイントに気づける
  • 「それ、セキュリティ的に大丈夫?」を根拠をもって言える

特に開発者にとっては、「知らないから触れない」領域が減るのが大きいと思っています。

試験の構成

試験は以下の3区分で構成されています。

  • 午前Ⅰ(四肢択一式・共通知識)*一定条件で免除
  • 午前Ⅱ(四肢択一式・セキュリティ特化知識)*一定条件で免除
  • 午後(記述式・事例問題)

午後試験では、ネットワーク構成、攻撃シナリオやインシデント内容などが提示され、「なんという技術か?」や「何が問題で、どう対策すべきか」を解答します。

ちなみに、午前は一定条件で免除がありますが、自分はセキスペ含め、過去に高度試験を受けたことがなかったため、免除なしで全て受験しました。

なぜセキスペを受けようと思ったのか

一番の理由は、エンジニアの人的価値を上げるための差別化です。
経歴書に載せられて、かつ「ちゃんと意味のある資格」を取りたいと思っていました。

  • 応用情報でも良かったが、SES歴5年以上で今さら感があった
  • クラウド系やベンダー系の資格に比べ汎用的と考えた
  • DBスペシャリストとも迷ったが、そういえば最近RDBをほぼ触っていない
  • ネットワークやインフラを「雰囲気」ではなく、具体的に理解したいと考えた。しかし、ネットワークスペシャリストほどガッツリやる必要はないし、ネスペはアプリ開発者の最初の高度資格として行き過ぎな気がした
  • 試験が半年に一度あり、再挑戦時のスパンが短い

総合的にセキスペはアプリ・インフラ・運用を横断的に見る資格で、ちょうど良いと思いました。
また、最近はセキュリティ事故や情報漏洩のニュースも多く、「間違いなく、知っておいた方が良い」と感じたのも後押しでした。

セキスペ取得後について

情報処理安全確保支援士は、試験に合格しただけでは名乗ることができません
試験合格後、IPAへ登録を行うことで、はじめて「情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)」を名乗ることができます。

現在の私は、試験に合格した段階であり、まだ登録はしていません。
つまり、

一定の技術・知識を有していることが試験で確認された状態

という位置づけになります。

登録セキスペとは

登録セキスペは、IT系資格の中でも唯一の「士業」資格です。
そのため、合格しただけで登録していない人が名乗ることや、勝手に名称を使用するなどした場合には、罰金などの罰則が定められています
この点は、他の情報処理技術者試験とは大きく異なる特徴です。

登録セキスペになるメリット・デメリット

メリット

  • 国家資格の士業として名乗れる
  • セキュリティ分野での専門性を、より明確に示せる
  • 公共案件やセキュリティ関連業務で評価されやすい
  • 継続的な学習(講習)を通じて知識をアップデートできる

デメリット

  • 登録費用・更新費用がかかる
  • 定期的な講習受講が必須
  • 業務内容によっては、資格を活かす場面が少ない場合もある

単に「資格を持っているだけ」で終わらせたい場合には、やや負担が大きい制度とも言えます。

今後について

現時点で自分は登録セキスペとして活動する具体的な予定はありません。
現在の業務内容を考えると、すぐに「登録しなければならない」場面があるわけではないため、当面は試験合格の状態のままでいくつもりです。
ただし、せっかくセキスペに合格した以上、

  • セキュリティ関連のニュースや事例を追う
  • 脆弱性や攻撃手法のトレンドをキャッチアップする
  • アプリ開発で「セキュリティ視点」を意識する(セキュアプログラミング)
  • インシデントを起こさない行動、インシデントを起こさせない運用設計を行う

といったことは、継続していきたいと考えています。
今後は、セキュリティに関する気づきや学びについても、このブログで少しずつ発信していければと思っています。

これから受験する人へ一言

実際に受けてみて、セキスペは、決して「楽に取れる資格」ではないと感じました。特に午後問題は、最初はかなり取っつきにくく感じると思います。

それでもセキュリティを専門にする人以外にも、アプリ+インフラを横断的に理解したい人やエンジニアとしての価値を一段上げたいと考える人にとっては、挑戦する価値のある資格だと思います。

全体の知識はもちろん求められますが、最初からすべてを理解しようとしなくても大丈夫です。
ある程度の専門知識を覚える+試験のテクニックとして「問題文のどこを読めばいいのか」「何がヒントなのか」が分かってくると、少しずつ手応えが出てきます。
「まず触ってみる」というスタンスでも良いと思いますので、ぜひ受験を考えてみてください。


次回の記事では、
実際にどのように勉強したのか
使った教材や学習方法
試験の手応えと結果
について、もう少し具体的にまとめる予定です。

これからセキスペ受験を考えている方の、少しでも参考になれば嬉しいです。

投稿者プロフィール

NakanoTakashi

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