1.はじめに
今回は、Anacondaを利用して仮想環境を作成し、OpenTerminalで必要なライブラリを一括インストールする方法について記載していきたいと思います。
2.Anacondaで仮想環境を作成する
仮想環境を作成するとは、同じPC内でもプロジェクトごとにプログラムの実行環境を作成することを意味します。
複数のプロジェクトを同じ実行環境で扱うと、ライブラリの種類が多くなり、ライブラリ同士が干渉してしまうことがあるので、仮想環境を作成することにはメリットがあります。
はじめに、タスクバーの「Environments」から左下の「Create」ボタンをクリックします。
「Create new enviroment」ダイアログボックスが表示されるので、仮想環境名を入力して、言語とそのバージョンを選択します。今回は「Python」の「3.10.13」を選択しました。最後に「Create」ボタンをクリックします。
新たに仮想環境が作成されました。
3.OpenTerminalでライブラリを一括インストールする
①requirements.txtの作成
requirements.txtとは、Pythonプロジェクトでよく使われるテキストファイルで、テキストファイルの中身は、プロジェクトに必要なライブラリや依存関係のリストを記載します。
はじめに、作成した仮想環境の右側にあるアイコンから「Open Terminal」をクリックする。
ターミナルが表示され、丸括弧内には仮想環境名、その後にディレクトリが表示されます。
requirements.txtを格納したいフォルダを作成します。(格納場所は特に指定はありません。)
mkdir "C:\フォルダ名"
次に、先程作成したフォルダ内にrequirements.txtを作成します。
echo. > "C:\フォルダ名\requirements.txt"
requirements.txtにインストールしたいライブラリとそのバージョンを記載していきます。
今回は以下のライブラリとバージョンを記載していきます。
flask==2.0.3
flask-wtf==0.15.1
flask_sqlalchemy==2.5.1
flask_migrate==3.1.0
flask_login==0.5.0
pytz==2021.3
pillow==9.0.1
werkzeug==2.0.3
wtforms==2.3.3
jinja2==3.0.3
email-validator==1.1.3
SQLALchemy==1.4.44
requirements.txtを格納したフォルダに移動します。
cd "requirements.txtを格納したフォルダ名"
requirements.txtを格納したフォルダに移動できたら、以下のコマンドを入力します。
pip install -r requirements.txt
先程、requirements.txtで記載したライブラリがインストールされます。
Anacondaから確認すると、requirements.txtで記載したライブラリと指定したバージョンがインストールされていることが分かります。(今回は「Flask」で検索した結果を表示しています。)
4.おわりに
今回はAnacondaで仮想環境を作成して、OpenTerminalでライブラリを一括インストールする方法を記事にしました。一括でライブラリをインストールするのは楽なのでぜひ試してみてください。